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ヘアメイクと撮影をしている訳

一つの技術だけ掘り下げるのが良いのだという人がいますが本当でしょうか。

仕事のテーマを追ううちに全く未知の専門分野を拓くことになった人も。

パリコレで活躍した服飾デザイナー高木ユリコさんは自分のデザインを表現したくなってカメラマンになったとお聞きしました。

雑誌の撮影でヘアメイクアーテイストとして高木さんのスタジオで仕事をしました。多くのスタジオは、ほぼストロボですが高木さんは当時タグステンで、ロケはロウソクを持っていくとか自分の肉眼で見たままのマイスタイルを貫き独特の世界観が素敵でした。こうでなきゃ駄目、ってことがないのです。小さな建物の1階が暗室、2階が撮影スペースのパパラギスタジオは夢がいっぱい詰まっていました!自由で大らかな人に会えた気がしました。一方で・・・なんでも屋だ!と言う野暮なお方もいて自己の狭い世界に生き世の中を暗くします。明暗を分ける両方の存在に遭遇したのでこのページを書いています。

私の場合、子供時代から創る事が好き。おばあちゃんが東京にいてトータルビューテイの資生堂美容学校に学べました。資生堂は着付けも、エステも、メイクも、洗練された技術が学べました。その後ヘアメイクアーテイストとして磨きをかけようと絵画学校の抽選に挑むが外れてがっかり、予定外の写真学校に行った数年後に大切な方からヘアメイクをして人生の卒業写真を撮って欲しいと言われたことが決定的でした。自分の場合はカメラマンになろうと意図した訳でなく導かれたことで気がついたらこうなっていた訳です。自分が一番驚いてます。

結局、一つどころか、エステ、着付け、メイク、ヘア、ヘアカットやその他技術も時には必要とあらばトータルビューテイでより美しくできる可能性に満ちた道を歩かされてきたということ。撮影でのポーズや画角の切り方、どんな角度や表情が素敵なのか?現像の時にどんなレタッチを入れたらいいだろう・・・とまるで1枚の絵を描くように様々な技巧を与えられていると感じています。なので訳を話せば恩恵になります。

いつも何かを勉強してました。必要に迫られアップスタイルの研究所にも住み込み学びました。ヘアスタイルを見たら展開図が頭の中に現れます。基礎は大切でラフなヘアも作り伝統的な技術を駆使して作るセットスタイルもどっちもOK。

粋な大人のスタイル、紬や着こなし上手さんに似合いそうなアップスタイルはいかがでしょうか。TPOとトータルバランスで変化させて似合わせます

まずスタイルのデザインを決めて展開図を頭の中で描く・・・
高さ・ボリューム・好み・諸条件で変化が楽しいアップスタイルの工程